長崎鼻の北側、小瀬の船溜まりから長崎鼻へ向かう道路脇の松林に、十数体の壊れた仏像が並んでいます。
『串木野郷土史』(1982刊)によると、もとは11体だったようですが、現在は15体の石造物と陶製の観音像などがありました。
江戸時代、恵比須が丘に慈眼山妙智寺という禅宗のお寺があり、明治2年の廃仏毀釈の際、地中に埋められましたが、昭和7年その場所に浄宝寺を建てる際掘り起し、恵比須が丘の墓地に安置されていたそうです。昭和32年木原墓地が整備され墓地が移転する際、魚礁にするため小瀬港脇へ運ばれましたが、その頃、昭和31年の台風で壊れた護岸工事をしていた方がこの場所に祀ったそうです。墓石の一部は恵比須が丘から海側の階段にも再利用されています。
並ぶ石造物をみると、仏像、庚申塔(てむつどん)、卵塔(僧侶の墓)など様々です。